アタマジラミがいるようなのですが・・・

<アタマジラミ>
1980年代後半に減少したアタマジラミ症が、90年代になって再び増加してきています。
保健所には、年間を通じて市民の方からの相談が寄せられています。

1.形態
○卵の大きさは約0.5×0.3mmで、色は白~乳白色をしており、真珠のような光沢があります。
頭髪にしっかりと固着しています。
○成虫の大きさは1~2.7mmで、色は褐色です。幼虫・成虫とも似た形をしています。

2.生態

○成虫は、約1カ月間に300個程度の卵を産みます。
○成虫は、頭髪の中で生活しており、皮膚から吸血しています。頭髪から離れても、約3日は生きることができます。
○卵→(7~10日間でう化)→幼虫→(8~10日間)→成虫(成虫の寿命は約30日間です)

3.感染経路

○頭髪の接触や、クシ・タオル・寝具など体に直接触れるものを共同使用する家庭内や、
集団生活の場で感染します。
○保育所、幼稚園、小学校低学年の児童に多く発生する傾向にあります。

4.被害

○血を吸われてしばらくしてから、かゆみがおこりますが、感じる度合いは人によって差があります。
○頭髪から頭髪へと移っていくため、突然に感染することがあり、不潔にしていなくても感染します。

5.対策

  • 頭髪はできるだけ短くカットします。
  • 毎日、ていねいに洗髪します。子供の場合、洗い方が不十分なので、
    大人が髪のつけ根まで洗ってあげましょう。
  • 洗髪後、目の細かいクシやブラシでよく髪をすきましょう。。
  • 卵のついた髪を一本ずつ切り、取り除きます。タオル・枕カバー・シーツなどの共用は避け、こまめに取り替えましょう。(2次感染拡大の阻止)
  • ふとん乾燥機や熱湯で熱処理(60℃5分間)した後で洗濯し、その後アイロン仕上げをするとより効果的です。
  • 成虫用に、0.4%フェノトリン粉剤(スミスリンパウダー、スミスリンシャンプー)が市販されています。(使用する場合には、説明書に従って使用しましょう。)
  • 帽子、枕、タオル類の共用は、やめましょう。

アタマジラミは不潔の代名詞ではありません
何故、今になってアタマジラミ症が流行するのでしょうか。それは、DDTやBHCなどの薬剤の使用が禁止されたこと、海外旅行が、年々盛んになり持ち帰られたことなどに原因があるようです。
戦後の混乱した時代のシラミは、不潔の代名詞でした。しかし、現在流行しているアタマジラミは必ずしも不潔な環境でなくても、どこからか一度持ち込まれると、家庭・保育園・学校などで接触感染により流行します。
シラミを知っている世代が少なくなっている現在、シラミを正しく認識し、駆除することが大切です。

子供達の心を傷つけることはやめましょう
もし、あなたのお子さんにアタマジラミがいても、けしてあわてる必要はありません。
駆除の方法さえ間違えなければ2週間で駆除できます。大切なことは大人が「アタマジラミのいる子は不潔だ」「だらしないからうつるのだ」といった考えを捨てて、子供達に接することです。
大人の何気ない一言で、子供達は深刻に悩んだり神経質になったりするものです。
アタマジラミの害より怖いのは、子供達の心を傷つけることです。

シャンプーっていつからあるの?

原始時代は、身体を洗うという行為は当然ですが水だけを使用していたと推測されますが、水洗いだけでは汚れや垢、脂などは完全には洗浄することができませんでした。
そのうち、土砂などを用いて洗うことが試みられ、白土やや珪藻土などが用いられるようになり、汚れをこれらに付着させたり、鉱物の粒子の摩擦により汚れを落としていました。

一方で火を使うことを覚えた人間は、草木の灰の方が土砂よりも洗浄効果のあることを知り、その後の長い時間と体験により、さらに手触りや艶の良い海藻類や植物の汁、穀類のとぎ汁などが使われ、一部では牛乳や卵なども使われていました。

紀元前2500年頃の古代バビロニア(現在のイラク)の生贄の儀式で、したたり落ちた脂と灰が混じったもので洗ってみたところ、脂汚れも落とすことを知り、これが現在の石けんの起源となり、西暦79年にベスビオス火山の大噴火で埋没したポンペイの遺跡から、当時すでに石けんが作られていた跡が発見されているように、オリーブなどの油脂とアルカリで石けんが作られていました。

 わが国には室町時代末期(1542年)にポルトガル人によりシャボンとして伝えられ、当時は芳香剤として一部の
高貴な人たちの間で珍重されていました。

 明治7年(1874年)に石けんが初めて国産化され、その後第一次大戦で経済封鎖を受けて油脂資源が極度に不足した
ドイツで、石炭乾留から今日の合成洗剤が生まれ、第二次大戦後は石油化学の躍進と、界面化学の進歩が様々な産業に利用され、石けんに代わって合成洗剤が主流となり、ハード型のアルキルベンゼン系(ABS)が登場しましたが、公害問題からまもなく姿を消し、公害の少ないソフトタイプの直鎖型アルキルベンゼン系(LAS)が生まれ、さらに合成化学の発達により、一般の洗剤とともにシャンプー剤は目的、用途に応じて多岐多様化してきました。

 わが国でシャンプーという名称の商品が登場したのは昭和の初めで、椿油の絞りカスと白土、粉末石けんを、ふのりで混ぜ固めたものでしたが、昭和30年になるとそれまでの石けんに代わってアルキルサルフェートのナトリウム塩を主成分とする粉末シャンプーが発売され、昭和39年に液体シャンプー、昭和40年代にはリンスが登場し、昭和50年代に入るとトリートメントが発売されるようになり、その後、多様化した消費者のニーズに対応したいろいろなヘアケア製品が登場するようになりました。

剃ると濃くなるってホント?

新生毛の場合、先端が先細りになっています。
それを剃ると新生毛の根元が新しい毛先になります。

当然、根元だった太さなので硬く短いから曲がらずザラザラした感触もあるのでそう感じるのも無理はありません。

実際にある先生が測定した各年代別実験例数25例以上の結果ですが

20歳代  96.5ミクロン
30歳代  123.8ミクロン
40歳代  129.1ミクロン
50歳代  141.4ミクロン
60歳代  133.3ミクロン

という結果だったそうです。

頭髪の太さは22歳頃がピークで年齢とともに細くなっていきますがヒゲの場合は50代をピークにしてまた細くなっていくことが分かりました。

これを踏まえると、剃ったから太くなったわけではなく年代とともに太くなったと言えます。

女性の場合は、閉経やストレス、睡眠不足、偏った食事、喫煙などによるホルモンバランスの乱れが、産毛が濃くなる要因となるようです。